2007年12月13日(木)20:20

リスボン条約の調印式典が行なわれる

リスボン(AFP)

EU各国首脳はリスボンでEU改革条約に調印した。ポルトガルの首都リスボンのヒエロニムス修道院での式典で、アンゲラ・メルケル首相とフランクヴァルター・シュタインマイヤー外相(社会民主党)はドイツを代表して条約に署名した。EU議長を務めるポルトガルのジョゼ・ソクラテス首相は、欧州の「未来のための条約」と述べた。金曜日にブリュッセルで開幕するEU首脳会議では、コソボの将来やトルコの加盟をめぐる論争が予想されている。

リスボン条約は2005年にフランスとオランダの国民投票で否決されたEU憲法に代わるもので、任期2年半の欧州議長(欧州大統領)や外交上級代表職の創設などを定めている。加盟国のうち、唯一アイルランドが条約の批准を国民投票で問う予定である。

「条約の調印により、私たちは6年間にわたるEU諸機構の議論に終止符を打つ」と欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長は強調した。欧州議会のハンスゲルト・ペッテリング議長(キリスト教民主同盟)は、これで欧州連合は憲法危機を脱し「たくましくなった」と述べた。議長は加盟国に対して、改革条約を遅くとも2009年1月1日までに批准するよう呼びかけた。ドイツは批准で先陣を切る意向である。

ソクラテスEU議長、バローゾ欧州委員長、およびペッテリング欧州議会議長は演説の中で、メルケル首相の努力を称賛した。メルケル首相は議長を務めた6月の首脳会議で、ポーランドとイギリスの抵抗を排し、改革条約の採択に漕ぎつけた。首相は水曜日の政府演説で改革条約の「歴史的意義」を称えた。

ブリュッセルの首脳会議では難しい交渉が待ち受けている。中心問題はコソボをめぐる危機である。月曜日のEU外相理事会では、年明けにも予想される独立宣言に対しEUとしてどのような対応を取るか、合意が得られなかった。首脳会議ではあらためてこの問題を協議する。議論のエスカレートを防ぐ努力が基本になる。

AFPが入手した首脳会議の閉幕宣言案は、EUによるコソボ独立承認に言及していない。EUは今後ともこの地域で「重要な役割」を果たす意向である、との表明に留まっている。

原題:Vertrag von Lissabon feierlich unterzeichnet




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